令和6年4月1日から5月31日までの期間に実施しました「税制アンケート」には、453名の皆様からご回答をいただきました。ご協力に厚くお礼申し上げます。
皆様からいただいたご意見は、令和7年度税制改正要望書の取りまとめに当たっての参考とさせていただきます。
「税制アンケート」の集計結果は、次のとおりです。
質問1
あなたのご職業は以下のうち、どれに当てはまりますか。
区分 | 回答数 | 割合 |
---|---|---|
会社経営者 | 238 | 53% |
個人事業者 | 107 | 24% |
会社員 | 94 | 21% |
その他 | 14 | 3% |
合計 | 453 | 100% |
質問2
あなたの業種は以下のうち、どれに当てはまりますか。
区分 | 回答数 | 割合 |
---|---|---|
製造業 | 124 | 27% |
宿泊・飲食以外のサービス業 | 85 | 19% |
建設業 | 63 | 14% |
卸売業 | 43 | 9% |
小売業 | 35 | 8% |
宿泊・飲食サービス業 | 17 | 4% |
医療・福祉 | 11 | 2% |
その他 | 60 | 13% |
合計 | 453 | 100% |
【税制改正要望】
質問3
昨年12月に令和6年度税制改正大綱が公表されましたが、税制改正大綱や現在、国や政府で検討されている税制の中で、あなたがもっとも重点的に対応してほしいと考えるのはどのようなことですか。
区分 | 割合 |
---|---|
所得税 | 37% |
法人税 | 20% |
相続税・贈与税 | 22% |
間接税 | 6% |
地方税 | 3% |
その他 | 12% |
合計 | 100% |
質問4・質問5
(質問3について)それはどのような理由からですか。このように税制改正してほしい等のご要望があれば記載してください。
主な回答
【相続税・贈与税】
- 事業承継特例税制の内容や相続税・贈与税の申告内容をもっと簡素化してほしい。
- 近年のインフレ傾向・路線価の高騰により事業継承における相続税負担が増しており、不動産の評価方法を見直してほしい。
【所得税】
- 所得税増税の保留(所得格差が拡大しており、低所得層や子育て世代に対する減税措置を強化するため。消費を拡大し経済成長を達成するため。等)
- 定額減税は、企業経理にとって手間の増えることしかなく、制度のありがたみが伝わりにくい。給付金型への変更や年末調整一括精算で対応するなど、シンプルな税制にした方がよい。
- 年末近くになると、103万円の壁がネックとなり、配偶者控除を受けるための勤務時間調整が発生し、生産性が低下するため、配偶者控除対象金額の増加してほしい。
【法人税】
- 法人税の増税保留(円安で業績が非常に厳しい中、法人税の負担増を強いられる。年800万円以下の所得金額に適用される法人税の軽減税率の特例を延長して欲しい。等)
- 中小企業に関する賃上げ税制の更なる拡充を希望する。くるみん、えるぼしに加えて健康経営優良法人認定企業も税額控除率の上乗せ対象とすると、税制のみならず企業経営としても有意義なサイクルが生まれるのではないか。
【間接税】
- 消費税の増税保留(物価高騰により実質賃金がマイナスとなっているため。低所得者ほど税負担率が大きくなり、個人消費が伸びない。等)
- 経理業務が煩雑のため、軽減税率を廃止してほしい。
【その他】
- 所得要件や家族要件により計算が異なるなど、条件により計算式が変わる税法が多く、計算誤りや税法への理解の妨げになることから税法の簡素化を望む。
など
以降、ご参考までに伺いました。
【事業承継制度】
納税協会では税制改正要望において、「相続税負担や後継者不在等が原因で事業承継ができず廃業・倒産する中小企業が増加している問題に対応するために、相続税の特例や減税措置の拡充、事業承継に関連する資産評価の優遇策の導入等を行うこと。」旨、要望しています。
質問6
事業承継に関する税制改正要望についてどのようにお考えですか。
区分 | 人 数 | 割 合 |
---|---|---|
上記要望内容を継続して要望して欲しい | 322 | 71% |
要望は必要ない | 81 | 18% |
その他 | 31 | 7% |
無回答 | 19 | 4% |
合計 | 453 | 100% |
質問7
質問6で「その他」と回答された方、また、事業承継税制についてご意見があれば記載してください。
主な回答
- 評価方法の見直し、特例措置の恒久化に加え、様式や申告書の簡素化を要望する。
- 非上場株式の自社株は換金性がないため、額面程度で評価し第三者へ売却した際に課税するよう変更して欲しい。
【子育て支援】
子育て支援全体の財源について、その一部を公的医療保険に上乗せして徴収することが検討されていますが、上乗せして徴収してもそれ以上の賃上げがあり、国民に実質的な負担は生じないと説明がなされています。
質問8
令和6年において賃上げをされましたでしょうか。
区分 | 人 数 | 割 合 |
---|---|---|
賃上げをした、するつもり | 283 | 62% |
賃上げはしてない | 156 | 34% |
無回答 | 14 | 3% |
合計 | 453 | 100% |
質問9
子育て支援税制についてご意見があれば記載してください。
主な回答
- 子育て支援財源は公的医療保険料で徴収するものではない。日本に必要な財源であれば、保険料ではなく税金で徴収すべきではないか。
- 子育て世代に対しては一定期間所得税免除するなど革新的な支援が必要と考える。
【インボイス制度】
令和5年10月1日から消費税の仕入税額控除の方式として、適格請求書等保存方式(インボイス制度)が導入されました。
質問10
インボイス制度導入より、お困りな点があれば記載してください。
主な回答
- 取引先のインボイス判断に迷う事が多く、多くの経営者、従業員への説明も難儀している。Q&Aが不要となるような制度に見直してほしい。
- 課税事業者・非課税事業者で仕分けするのではなく、全事業者を課税事業者とし、免税にあたる事業者には還付申請で対応してはどうか。
など
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