目標に向かって必ずやり遂げる
国内唯一の馬蹄釘製造――その技術を守り抜く
富田林納税協会 会長
ミズホ工業株式会社 代表取締役
置田 修氏
昭和21年生まれ。昭和46年置田工作所設立。昭和49年ミズホ工業株式会社設立、代表取締役就任。南河内納税貯蓄組合連合会長、富田林商工会副会長、富田林防火協会副会長、羽曳野労働基準監督協会副会長。平成14年大阪府知事賞受賞、平成21年大阪国税局長納税表彰。
ミズホ工業株式会社 | |
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設立 | 昭和49年9月 |
営業品目 | 馬蹄釘、精密鋳造品、鋳物部品、金属加工部品、タッピングスクリュー・セルフドリル、座金組み込みビス、マシンスクリュー、特殊ボルトの製造販売、食品販売 |
拠点 | 本社(富田林市) 狭山事業所(狭山市) |
毎朝欠かさず歩く
会長の趣味を教えてください。
野菜づくりです。全部で300坪ほどある畑でいろいろ作っています。水やりだけでも大変ですが、畑仕事を楽しみながら、収穫した作物を知人にも食べてもらっています。ブルーベリーなど、多い年には40〜50本の木が実を付けるんですよ。
また、健康維持のために毎朝4時半に起きて歩いています。多いときには12キロから15キロくらい歩くこともあり、ウォーキングの後には野菜たっぷりの朝食を食べます。これはもう何十年も続けている習慣です。頻繁に出かける中国の出張先でも、欠かすことはありませんね。歩くことと野菜中心の食生活が、何よりの健康法です。
休日はどのように過ごされているのですか。
長い間ずっと仕事ばかりでしたが、この頃は家内と一緒に旅行に出かけることが多いですね。海外にもよく行きます。家内が好きなので、船旅も何度か楽しみました。ただし長期間船に乗っているのはさすがに飽きてしまうので、10日間程度までにとどめています。
近い場所でよく行くのは、有馬です。思い立ったらさっと出かけ、家内の好きな花を楽しめる宿で温泉を楽しんできます。
実践の中から多くを学ぶ
会長のモットーは何ですか。
夢を描いて必ず実行する。これまでずっと、そのように取り組みながらやってきました。
中学3年のときに父を亡くし、母と二人で残された田畑を守らなくてはならなくなったときも、夜学に通って勉強し、技術を身に付けることができました。その後、自分で鉄工所を立ち上げたのが、当社の始まりです。狭山工業という馬蹄釘と鋳物を生産する会社の下請けの仕事をするようになり、20人ほどの社員も抱え、信頼もいただいていました。
ところがその狭山工業が、過剰な設備投資による資金繰り悪化で倒産してしまったのです。そのとき私は28歳でしたが、多額の債権を持っており、会社更生法を申請して業務を引き継ぐことにしました。更生法が通るまでは本当に様々な苦労があり、この時の経験を通して多くのことを学んだと思います。
馬蹄釘については、国内唯一の製造会社としてその技術を守り、粘りと強度に優れる製品として、現在はアメリカやヨーロッパの業界からも厚い信頼をいただいています。鋳物鋳造については、国交が回復したばかりの中国に出向いて国営工場での製造を開始し、その後、協力工場も増やすことができました。
実は中国に好きな言葉があり、それを手帳に書いていつも持ち歩いています。「桃李もの言わざれども下自ずから蹊(こみち)を成す」――自分を磨いて美しい人格をつくれば、その人はたとえ何も言わなくても世間に認められるようになる。これを今も自分に言い聞かせています。
では最後に、納税協会の会長としての課題と抱負をお願いします。
富田林納税協会では、優良企業を多く持つ地域が市町村合併で他市に吸収されたこともあり、会員数がかなり減ってしまった時期がありました。けれども、役員の方々が一生懸命努力してくださり、納税協会の活動を盛り上げてくださっています。
具体的な活動としては、税の勉強会など啓蒙活動を行っています。特に中学校での税の啓蒙は、各中学校に資料をお持ちして作文を書いてもらうものですが、地区内35全ての学校が提出してくれています。生徒の皆さんは、授業のほかにもインターネットで調べたり家族に聞いたりしているようですね。ほとんどの作文に「これまで税について知りませんでした」と書かれているのを見ると、こうした活動の意義は大きいと思います。
微力ではありますが今後も尽力してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
本日はありがとうございました。
(納税月報 2016年10月号より)
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