50歳から始めた自転車で健康増進

◆会長の趣味を教えてください。

50歳から自転車を始め、今も続けています。週に３回ほど、朝６時頃からロード用自転車で約20kmの距離を走ります。
自転車好きの社員と一緒に橿原を出発し、飛鳥の岡寺や甘樫の丘まで走ったり、吉野口あたりまで行くこともあるんですよ。年に１回は、社員や自転車仲間と一緒に泊まりがけで出かけ、琵琶湖一周や淡路島一周なども完走しています。

◆脚力が強くていらっしゃるのですね。

もともと足腰は丈夫なほうでしたが、たしかに自転車を始めてから鍛えられたと思います。
自転車は健康によいだけでなく、ジムなどで運動するのとは違って景色の変化も楽しめます。それに道路を走るのですから、ある程度の緊張感も必要です。総合的に、優れたスポーツといえるのではないでしょうか。

「同歓共苦」を社風として

◆会長の座右の銘を教えてください。

私は、あまり先走って悪いケースを想定するのではなく、物事を楽観的に考えるようにしています。
ちょうど私が50歳になった年に、阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件が起こり、それまで経験したことのない出来事が続いたことから、こう考えるようになったのかもしれません。
その後には金融危機、３年前には東日本大震災がありました。明日は何が起こるかわからない。だからといって、委縮してリスクを取らなくなってしまってはいけません。「人事を尽くして天命を待つ」という言葉のように、必要な備えだけは怠らずに、何か起こったときには最善の対処をしようと考え、一日一日を大切にするほうがよいと思います。そういう意味では、「日々是好日」という言葉が座右の銘といえます。
また、当社には「同歓共苦（どうかんきょうく）」という社訓があります。縁があって同じ会社の一員になったのだから、苦しい時も楽しい時も共に分かち合おうという意味で、創業時に父が作った言葉です。そうした気持ちが伝わるよう、人を大切にし、誕生日会など社員と接する機会を設け、会社に利益が出たときには業績賞与という形で皆の努力に報いるようにしてきました。おかげさまで、厳しい中でも頑張ろうという気持ちでいてくれるようです。

◆社員の心をまとめながら、食品業界に欠かせない存在の会社へと、発展させてこられたのですね。

当社では、主にトウモロコシを原料とした澱粉や甘味料を作っており、国内のほとんどの食品メーカーと取引があります。現在は、生活習慣病の人も摂取できる機能性糖質「アラビノ」の製造販売に注力するとともに、さまざまな研究開発にも力を入れています。人口が増え続けた時代と違って、将来の人口減が予測される今は、他社にないユニークな付加価値を生み出さなくてはなりません。それに、社会に貢献できるような新しい製品を開発することは、ひとつの夢でもあります。
また地域あっての企業ですから、地元の方々に愛される会社であるよう心がけています。納税協会や商工会議所など公の仕事も、地域貢献を大事な目的とし、尽力させていただいています。

◆では最後に、納税協会の会長としての課題と抱負をお聞かせください。

税金は国の根幹を成すものです。納税意識の高揚、申告納税の普及という納税協会の精神を大切に、会長としてこれを実践していかなくてはなりません。また、ある程度「数は力」という面もありますから、新たな会員獲得も含めて会員数の確保に努めることも重要です。
納税協会では税制に関する講演会を開くなど、身近なところで知識や情報が得られる機会を設けているので、会員の皆様に対してもこうした活動の周知を徹底していきたいと思います。
今年は会長として２期目になります。今後も納税協会の発展のためにできる限り力を尽くしてまいりますので、よろしくお願いします。

◆本日はありがとうございました。