原点に映画がある

会長の趣味を教えてください。

映画と音楽です。大学時代は映画研究部に所属し、映画をつくったこともあるんですよ。もともと、三社電機の創業にあたる家業が映写光源の製造だったことから、子どもの頃から映画は身近な存在でした。父が映写室で機械の修理をするときは、映画館まで一緒に行っては、映画を見ながら待っていたものです。大きなスクリーンに映る洋画は素晴らしかったですね。また京都の太秦撮影所の近くに住んでいた時期があり、その頃の友人には映画関係者の息子が多く、ずいぶん影響を受けました。
大学で映画研究部に入ってからは当時宝塚にあった東宝宝塚撮影所にしょっちゅう顔を出し、機材を貸してもらってみんなで映画を制作したりしました。東西学生映画コンクールにも出品し、本当に素晴らしい経験ができたと思います。
今は映画のＤＶＤをたくさん収集しているほか、ＬＰレコードを約３０００枚持っており、自宅に専用の部屋を設けて、オーディオに凝っています。音楽会にもよく行きますし、現在は兵庫県立芸術文化センターやザ・シンフォニーホールの応援もしています。また歌舞伎や文楽、宝塚歌劇の鑑賞も楽しんでいます。

多方面に趣味をお持ちですね。

映画や音楽、芸術の趣味の仲間とは、理屈抜きに共感し合うことができ、そこから友達としての絆が深まっているように思います。芸術という趣味を通して、心からの付き合いができるのが、大事なことですね。

常に勉強し続ける

会長の仕事観、経営観を教えてください。

仕事とは、コミュニケーションの連続です。当社は半導体をはじめとするハードを扱っていますが、作るのは人間です。ハードの最適な使い方を見出すのも、判断するのも人間ですから、間違いなく連絡を取りながら仕事を進め、お客さまとのコミュニケーションも円滑にはかりながら、最後の完成まで流れていくようにしなくてはなりません。
上司が一方的に命令し部下がそれに従うだけでは、楽ではありますが効果も上がりません。人間を大事にし、コミュニケーションを上手にとっていくことが大切なのは、昔も今も変わらないと思います。

そうしたお考えのもとで、三社電機の研究開発部門から生産、管理、営業部門までが互いに機能的に動き、発展してこられたのですね。

おかげさまで、平成25年に当社は創業80周年を迎えます。
父が創業した当初は、電源や整流器の製造から始まっており、それは今も発展した形で続いています。現在、産業用メガソーラーのインバータ、岡山県工場で一貫生産している半導体、滋賀県工場でつくっている産業用電源など、どれも脚光を浴びる分野を担っています。
一貫して専門技術を重視し、産業基盤を支える上で必要不可欠なものを提供してきたことが、今につながっているのだと思います。
今後も将来を見据えて発展していくために、私自身も日々勉強が欠かせないと思っています。

では最後に、納税協会の会長としての課題と抱負をお聞かせください。

会員増強を目指して、集客イベントなどを工夫し、協会の活性化をはかっていきたいと思っています。
おかげさまで、青年部会には素晴らしい人たちが集まっており、申告の際の会場手伝いなども積極的に務めてくれるなど、皆さん熱心に活動してくれています。
より多くの人たちが集まり活性化していくためにも、若い人たちに期待するとともに、青年部会を盛り立てていけるようにサポートにも力を入れていきたいと思っています。
正しい納税意識を高め、地域社会に貢献できるよう、これからも一生懸命尽力してまいりますので、よろしくお願いします。

本日はありがとうございました。