近年、経済取引のグローバル化、ICT・AIの著しい進展等により税務行政を取り巻く環境は大きく変化しております。
このような環境の変化に対応するため、国税庁では、様々な取組を行っております。
国際課税への取組として、情報収集・活用の強化、国際課税に関する調査を専門的に行う部署の整備・拡充、外国当局との連携の強化といった取組に力を入れております。特に、情報収集・活用の強化については、平成30年9月から、「OECDで策定された共通報告基準(CRS)による非居住者の金融口座情報の自動的交換」制度の運用も始まっており、グローバルネットワーク等を活用し、適正・公平な課税の実現に取り組んでおります。
また、中長期的に目指すべき将来像を取りまとめた「税務行政の将来像」では、「納税者の利便性向上」と「課税・徴収の効率化」を柱に、ICTやマイナンバーなどの活用によるデジタル化の推進及び各種内部事務等の集中処理の推進に取り組むこととしております。
さて、間もなく、平成30年分の確定申告の時期を迎えます。
昨年は、大阪府北部地震、7月の豪雨及び台風21号・台風24号など大きな自然災害が発生しました。
これらの災害により被害を受けられました皆様方には、心からお見舞いを申し上げます。
私どもとしましては、被害を受けられました皆様方に対する相談に当たって、個々の状況や心情に十分配意した的確な対応を行うこととしております。
次に、ICTの活用という観点から申し上げますと、国税庁では、e─Taxなど利便性の高い申告・納付手段の充実に取り組んでおります。
その一つといたしまして、本年1月からは、マイナンバーカードを用いてe─Taxへログインするだけで、申告等データの作成・送信が可能となる「マイナンバーカード方式」とe─Tax用のID・パスワードのみで国税庁ホームページからe─Taxによる送信が可能となる「ID・パスワード方式」を導入します。
また、国税庁ホームページの確定申告書等作成コーナーに、スマートフォン・タブレット端末に対応した「スマホ専用」の入力画面を導入します。
そのほか、新たな納付手段としまして、本年1月からは、国税庁ホームページの確定申告書等作成コーナー等から出力が可能な「QRコードを利用したコンビニ納付」を利用していただけるようになります。
このようにe─Taxや国税庁ホームページの確定申告書等作成コーナーをご利用いただくことで、申告会場等に出向くことなく、ご自宅などから申告・納税等が可能となりますので、今後もより多くの方々にご利用いただきますようお願い申し上げます。
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